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zoom RSS 映画 『ニュー・シネマ・パラダイス』 映画への愛とシチリアへの郷愁に満ちた感動作

<<   作成日時 : 2018/05/15 10:09   >>

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公開   1988年

配給   伊・仏
  
監督   ジュゼッペ・トルナトーレ


ローマ在住の映画監督・サルヴァトーレ(ジャック・ペラン)のもとに

ある晩、故郷の母(プペラ・マッジオ)から電話が来て、

アルフレード(フィリップ・ノワレ)が死んだことを告げる。


サルヴァトーレはベッドで寝ながら、昔のことを思い出す。

第二次世界大戦中、「トト」と呼ばれていた幼いサルヴァトーレ少年

(サルヴァトーレ・カシオ)は、

シチリア島の僻地の村で

母(アントネラ・アッティーリ)と妹と暮らしている。

父は戦争に行ったきり、なかなか帰ってこない。


当時、村のたった一つの娯楽施設は、村の中心の広場にある、

教会を兼用した小さな映画館だった。

外界から隔絶された当時の村人たちにとって、

その映画館は村の外に通じるたった一つの窓だった。


週末になり、映画館で旧式の映写機が回り出すと、

アメリカ映画に出てくる信じがたい豊かさや、

保守的な村ではありえないロマンティックな男女関係など、

目を丸くして見ている村人たちの前に外の世界が写しだされた。


新作の輸入映画のかかる夜、村人たちはみな映画館に集まり、

スクリーンに声援を送り、

また教会の謹厳な司祭(レオポルド・トリエステ)が削除させた

ラブシーンのある箇所では、揃ってブーイングを鳴らすのだった。


映画に魅了されたトトは何度も映写室に入り込んで、

そのたび映写技師のアルフレードにつまみ出されていた。


しかし、ある事件をきっかけに2人は親しくなり、

アルフレードはトトに映写機の操作を教えるようになる。

ある晩、映画館が火事になり、

フィルムを救い出そうとしたアルフレードは火傷で視力を失った。


やがて父親の戦死が伝えられ、

トトは新しく建て直された映画館「新パラダイス座」で

子供ながら映写技師として働き、家計を支えるようになった。


年月が過ぎ、若者となったトト(マルコ・レオナルディ)は

ムービーカメラを手に入れ、自分でも映画を撮影するようになる。

駅で見かけた美少女エレナ(アニェーゼ・ナーノ)との初恋を経て

トトは軍隊に徴兵されるが、

除隊後、村に帰ると映写室には別の男が座り、

エレナは音信不通となっていた。


落ち込むトトにアルフレードは

「若いのだから外に出て道を探せ、村にいてはいけない、

そして帰ってきてはいけない」と言ってきかせる。

「人生はお前が観た映画とは違う、もっと困難なものだ!」

トトはその言葉通り、列車に乗り、ローマに向け旅立った。


それから30年がたち、ローマで映画監督として成功し、

初老となったサルヴァトーレは、

アルフレードの葬儀に出席するため、

年老いた母の待つ故郷の村に帰ってきた。


そこで彼は「新パラダイス座」がすでに閉館し、

建物の取り壊しも近いことを知る。

サルヴァトーレはアルフレードが彼に遺した形見を渡される。

ローマに戻ったサルヴァトーレはそのフィルムを映写させる。

そこには複数の映画のラブシーンがオムニバスで編集されていた。

(イングリッド・バーグマンやチャールズ・チャップリンも映っていました)

かつて司教によって削除された箇所を、トトが収集し編集したものだった。

映像を見ながらサルヴァトーレは過去を懐かしみ、

笑い泣きをするのだった・・・・・


エンニオ・モリコーネの音楽が彩る、映画への愛に満ちた感動作品。

最後のカットされたフィルムを観るシーンになった時、

バックに流れる音楽を聴きながら延々と続くキスシーンを見ていたら、

自分も思わず・・・が出てきてしまった。


この映画は、映画を映し、見ることを愛した男たちのお話であり、

映画好きの私にとっては、

自身のことのように思える、たまらない物語だった。


トトはちょっと小狡い少年―

神父の助手を寝ぼけて満足にできないにも関わらず、

足を痛めたフリをしてアルフレードの自転車に乗せてもらう。

お使いのお金を映画を見るのに使って、母親に怒られてぶたれる。

それなのにお金を落としたなんて嘘を言い、

結局、アルフレードが助けてあげる。

そんな小狡い、ちょっと嫌な子供でも、映画が大好きで、

その好きな映画と映画技師のアルフレードによって成長してゆく、

そんな姿がとても好ましい。


村で唯一の娯楽、そして村人たちのオアシスである映画館。

すばらしいのが映画を見るシーン。

そのきらびやかで、明るく、喧騒にとんだ光景は、

まさに私たちの映画館でもあった。





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