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zoom RSS 映画 『家族はつらいよ2』 老人の免許返納問題と独居老人の孤独死を山田流に描く

<<   作成日時 : 2018/05/13 11:10   >>

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公開  2017年(平成29年)

配給  松竹
  
監督  山田洋次


平田家の両親の熟年離婚騒動から数年後―。

平田周造(橋爪功)はマイカーでの気ままな外出を

ささやかな楽しみにしていたが、

車に凹みキズが目立ち始めていた。


長男夫婦・幸之助(西村雅彦)と史枝(夏川結衣)は

高齢者の危険運転が話題になっている昨今、

見過ごせないことだと心配して運転免許を返納させようと

いろいろ手を尽くす〜


しかし、面と向かって免許返納を話題にすれば

ケンカになることは火を見るよりも明らかだ。

兄弟の中で誰がこの嫌な役回りを引き受けさせられるのか、

みんな戦々恐々としていた。


が、周造は家族の姑息なやり方に激怒し、

死ぬまで運転を続ける、とますます意固地になってしまう。

意地でも運転をやめない頑固おやじと家族の間には

徐々に不穏な空気が流れ始めていった。


妻の富子(吉行和子)は友人たちと

北欧へ念願のオーロラ旅行へ出かけることになっていたが、

周造の送迎を断って友人の車に同乗して出かけて行った。


周造は富子が旅行でいない留守の間につかの間の独身を楽しもうと、

行きつけの小料理屋の女将・かよ(風吹ジュン)を助手席に乗せて

ランチに出かけたのだが、

途中の道路工事で交通整理をしていた丸田を見かけた。

丸太は故郷の広島の高校の同級生で丸太吟平(小林稔侍)といい、

偶然の再会だった。

声をかけると、何とも複雑そうな表情が返ってきた。

すでに70歳を超えているにも関わらず、

彼は炎天下で工事現場の交通誘導をしながら

倹しい生活を送っているのだった。


かつて大きな呉服屋の息子だった丸田は名ゴールキーパーとして活躍し、

女子生徒からモテモテだったが、

家が借財を抱えて夜逃げし、

行方をくらましたまま40年余り行方がわからなかったのだ。

とは言え懐かしい友達だから、

何とか連絡を取って数人の同級生と共に再会を祝う会を開いた。


その後、周造と同級生の向井(有薗芳記)は

丸田を誘って馴染みの居酒屋「かよ」で酒を酌み交わした。

高校のサッカー部時代の懐かしい話で盛り上がり、

かつて丸田の実家にあった銀杏の木になったギンナンを食べた思い出を

語り合ったりした。

丸田は銀杏が大好物で、あの頃「最後の晩餐はギンナンがいい」

と言っていたことを思いだして笑いあった。


久しぶりに楽しく過ごしたその晩、

遅くなってしまったので丸田は周造の家に泊まったが、

翌朝「突然死」していたのだった。


ところでその日は、幸之助の呼びかけで、

朝から兄弟で集まって周造に運転をどうやって辞めさせるかを相談する

家族会議の日だったのだ。


起きてこない丸田に帰ってもらうために

長女の成子(中嶋朋子)が両親の寝室で寝ているのを起こしに行ったら、

死んでいるのを発見し大騒ぎに〜

通報を受けた新米警官・中村(藤山扇治郎)は慣れない死体にドタバタし、

お騒がせ家族の面々は敏腕刑事(?)の事情聴取の間も、

ともすればケンカを始める始末で呆れた刑事(劇団ひとり)に

「めんどくさい!」と思わず言わせてしまうドタバタ劇を繰り広げていく。


家族会議のために注文した出前を運んできた鰻屋(徳永ゆうき)は、

2階の寝室から降ろされてきた遺体が

手違いで階段の途中から落ちたのを目撃してビックリ仰天して

「お母ちゃ〜ん!」と悲鳴をあげながら逃げ出してしまった。


検死の結果、丸田の死因は持病の心臓病の発作だということで、

あとは警察に委ねることになった。

しかしやっと連絡の取れた実の兄は、

兄弟の縁は切ってあるので関係ないと言い、

一人娘は外国にいて連絡が取れない。

身よりのない遺体の葬式は役所がやってくれるが、

火葬場で葬儀社の係員が1人だけの事務的な葬式は

何とも悲しいものだと聞いて、

周造は家族に誰か自分と共に参列してくれないかと頼んだ。

突然のことだし、丸田は知らない人なので、みんな躊躇する中で

次男の庄太(妻夫木聡)と妻の憲子(蒼井優)は

二人で行くつもりでいたと言ってくれた。

憲子にとって、離れて一人暮らしをする父親と言うのは

他人事ではなかったのだ。

憲子の両親も離婚していて、父親は福岡で一人暮らしているのだという。

丸田の死は平田家の家族の心に『自分にとっての幸せとは何か』

という問いかけを次第に生じさせていった。


翌日、火葬場へやって来たのは庄太夫婦だけではなくて

兄弟夫婦全員が参列してくれた。

遅れて到着した周造と向井が

供物代わりに持ってきたのは何と大量のギンナン。

丸田は大好きだったギンナンを亡くなる前夜に周造たちとたくさん食べ、

奇しくも「最後の晩餐の夢がかなったな」と周造はつぶやいたのだったー


棺の中にドサドサと入れられたギンナンと共に、

静かに丸田の火葬は始まった。

しかしやがて炉の中から何かパンパンと音がし始めた。

音に驚ろき、青い顔をした火葬場の職員(笑福亭鶴瓶)が現れて、

「・・・何ぞ破裂しやすいものを入れんかったか?」

と聞いてきたので事情説明すると、

初めてギンナンが破裂している音だと気がつき安心したようだ。

そして自分の顔の周りで破裂するギンナンに

ビックリしている丸田を想像して、周造と向井は泣き笑いするのだった。


葬儀を済ませ、出張に向かうため急いでタクシーに乗り込んだ幸之助は

周造に言った。

「出張から帰ったら改めて免許の話しをするからな!」

その偉そうな言い方に腹を立てた周造はまだまだ元気です!・・・・・


2年連続で日本アカデミー賞を受賞した『家族はつらいよ第1作・第2作』

今回は周造の運転免許返上問題というゴタゴタを軸にして、

サブストーリーに孤独な老人(小林稔侍)の寂しい死が描かれている。

家族のない寂しさを描くことで、

少々うるさく厄介なものであっても、家族とはいいものなのだ、

という主張がしっかりと読み取れる映画に仕上がっていたと思う。





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